6.19.2013

「夢 空想 欲望」 そして未来

空想にふけりながら畑でキュウリを盗んでいる百姓がいた
「このキュウリの袋を持って逃げよう」と彼は考えた

「そしてこいつを売って金に換え、雌鶏を一羽手に入れよう。
雌鶏は卵を生んで、それを抱いて温め、何匹かの雛をかえす。
その雛を大きくなるまで育てたら、そいつを売って雌の子豚を買おう。
そいつを立派な豚に育てて、子種を仕込む。そうすりゃ数匹の子豚を生むから、そいつらを売り飛ばす。豚を売ったら畑付きの家を買うんだ。

畑にキュウリを植えたら誰にも盗まれるものか!しっかり見張り続けるんだ。
腕っぷしの強い見張り番を雇って、時々出かけてゆき『おい、こら!しっかり見張るんだぞ!』と怒鳴ってやるんだ」

その百姓は空想にふけるあまり、我を忘れて声の限り叫んだ。見張り番がその声を聞いて、駆けつけてきた。彼は百姓を捕まえて、さんざん叩きのめした。

人間はそのようにして
夢を見、空想にふけり、欲望を未来に投影しながら暮らしている
という話

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